Activity Report
活動報告後期市民講座で応募者数最多の『職人から学ぶ和菓子づくり』を10月19日(木)、11月16日(木)に開催しました。今回は30代の皆様から多くの申込をいただき、和菓子は若い世代にも愛されていることを感じます。当選通知を受け取った幸運な受講生は、創業100年を超える老舗『玉屋菓子店』の志賀良信先生から、家庭で出来る和菓子の作り方を学びました。さあ心の奥まで甘く溶けるような美味しい作品を作りましょう。
第1回は「どら焼き」と「和風蒸しケーキ」です。
皆大好きな餡子は完成まで時間が必要なため、先生の計らいにより、なんとお店の商品と同じものを使わせていただきます。目を輝かせ小麦粉を混ぜる受講生。頭の中にイメージが膨らみます。和風蒸しケーキは用意した型が足りず公民館の器も使用しました。餡子たっぷりのちょっと大きめにできて、何だか得したルンルン気分です。
どら焼きの皮もたくさん作りました。メイラード反応によるトースト&ロースト系の香りが室内に漂います。でも油断は禁物、焼く時間のタイミングを間違うと裏面が茶色を超えて真っ黒に。それもまた風情があります。先生の慣れた手付きに「さすが職人!」と思わず声を上げる受講生たち。一生懸命に餡子を皮に挟んでいきました。自分も職人になったように。
第2回は「蒸しどら焼き」と「柏餅」です。
生地を混ぜる先生の手付きはしなやかで力強く、うっとり眺めていると瞬く間に終了です。「生地をこねる時は、お湯の温度に注意し、耳たぶ位の柔らかさに」先生のアドバイスを受け、交代しながら頑張って混ぜていく受講生。自分の指に伝わるお湯加減を確かめ、粘りと弾力を先生の生地と比べながら「いい塩梅」を学んでいきます。菓子店の厨房に立っている気持ちで。
蒸し器の蓋を開けた瞬間「わあー!」と声が上がりました。立ち昇った湯気の中に浮かび上がる、餅を彩るよもぎの緑色が鮮やか。最後に柏の葉で包むと柏餅の完成です。「売り物みたい」「お店を出せそう」はじける笑顔で盛り上がりました。見た目は完璧です。お味の方はどうでしょうか。小麦やよもぎのナチュラルな香り、豊かで品のある甘味、心地良い厚みがもたらす弾力感・・・優美な一時を迎え表情は無邪気な微笑みでいっぱいです。十代に戻ったように。
受講生は「とても楽しかった」「洋菓子は作るけど、和菓子はほとんど作ったことがなかったので良かった」「和菓子職人から直接教わることが出来て、とても貴重な体験でした」と満足そうでした。昨年の「よつくら和菓子店めぐり」に引き続き、志賀先生には大変お世話になり心から厚く感謝申し上げます。ありがとうございました。
皆様が和菓子と共に自分らしい時間を過ごし、一時でも現実を忘れ人生の楽しみを感じてほしいと私たちは願います。風のように過ぎ去る日々の中、甘く幸せな気持ちになることを。今年のイブはシャンパンと和菓子のマリアージュに乾杯!