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動報告

【生涯学習課】《パートナシップ推進事業》菊田小学校 ~勿来八景探訪~
2023.11.15

 

令和5年11月6日(月)、菊田小学校の6年生を対象に「勿来八景探訪」が実施されました。

こちらは、平安時代からの歌人の句碑をめぐり、勿来地区の歴史や地域の素晴らしさについて探求する活動でした。

 

鎌倉時代から江戸時代にかけて、詩や俳句を作る人達の間では、中国の「瀟湘八景(しょうしょうはっけい)」のまねをして、ある地域の景色の良い場所を8つ選び、これを詩でたたえることが盛んに行われていました。

日本で全国的に有名なのは、博多八景(福岡市)、近江八景(滋賀県)、金沢八景(横浜市金沢区)等ですが、いわき市にも、平曲松八景、小名浜八景、上遠野八景、そして勿来八景があります。この勿来八景は、江戸時代の俳人「内藤露沾」が勿来地区の風光明媚な8つの景色を選んで俳句を詠んだものです。

 

講師は、以前に四倉公民館長を務められていた、三瓶信二様です。

講師から「自分が住んでいる地域にはいい所がたくさんあります。風景の美しさ、伝統的な文化、そして人々の生活の様子などを知ることによって地域のよさを発見することができます。自分の地域を大切にしてください。きっといいことがありますよ。」という話がありました。

一人一人の子ども達に句の解釈から郷土愛を育ませ、将来にわたり郷土を大切にしていこうとする心情と態度を養わせることに繋がっていくものと思われます。

 

 

 

 

~ 勿来八景句碑めぐり ~

 

 

⑴ 小濱夕照(おばまのせきしょう)《小浜海岸》「一しぐれ夕日に干すや鰈網」
⑵ 佐糠落雁(さぬかのらくがん)《鮫川左岸》「夜は分る弧雁なるらん捨小舟」
⑶ 大嶋夜雨(おおしまやう) 《鮫川右岸》「香を焼て簾の声も水鶏哉」
⑷ 中田秋月(なかたのしゅうげつ)《中田町八坂神社》「荒海と曲らぬ月の歩みかな」
⑸ 平潟帰帆(ひらかたのきはん)《勿来海水浴場》「昆布とりの真帆はいぬめり雲の嶺」
⑹ 関田晩鐘(せきたのばんしょう)《勿来駅前松山寺》「音淋し松山寺の蟾の暮」
⑺ 大高朝霞(おおだかのちょうか)《大高八幡神社》「神とやは八重に霞の菩薩号」
⑻ 湯嶽晴雪(ゆのだけのせいせつ)《南の森スポーツパーク》「窓晴て佐波古間近し雪の尺」

 

上記の俳句は、最初「大高八景」と呼ばれていましたが、その詠まれた俳句の範囲は、大高村をはるかに超えて勿来地域に広がっていることから、いわき市南部地区中心市街地活性化協議会はこれを「勿来八景」と呼ぶこととし、勿来の関跡にある「吹風殿」の駐車場に8つの俳句全部を彫った石碑を立て、勿来地区のすばらしい景色を後世に伝えることとしたそうです。勉強になりました。

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