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動報告

【久之浜公民館】《市民講座》久之浜通信~浜の歳時記を通して~(第四回)を開催しました
2025.08.20

令和7年8月19日 今年度4回目となる「久之浜通信~浜の歳時記を通じて~」を開催しました。

今回は、「久之浜の漁業について」と題して、いわき市漁業協同組合の長谷川課長様を講師にお招きし、現在の漁業について深堀りさせて頂きました。

1 久之浜漁港 見学

① 生け簀について

新鮮な魚を適時に出荷できるよう、水揚げされた魚を水温を14℃に保った水槽で保管しています。所属する船ごとに区分されており、利用料を支払って活用しているとのこと。

② 市場について

東日本大震災による津波被害により建て替えをした建物や設備がある一方、震災後も利用している市場棟がありました。震災時の地盤沈下に伴い、かさ上げして復旧したため、他の施設に比べ天井が低い施設になっていました。

③ 講話について

久之浜地区の漁業について、実施している漁の種類や組合について、また、消費地へ新鮮なまま届ける工夫など、漁業協同組合が実施する様々な取組みを教えていただきました。震災からの復旧や、原発事故後の安全性の確認(漁獲、魚種ごとに検査。国基準の100ベクレルの1/4を超えたら精密検査。1/2を超えたら出荷停止 の基準で運用。)を続けているそうです。

最近の心配事として、海水温の上昇が近年著しく、採れる魚種の変化が激しいことがあるそう。具体的には、「イセエビ」や「トラフグ」などが獲れるようになる一方、昆布や鮭を全く目にしなくなっている。魚種の急激な変化は、加工場の機械などの対応が難しいことや、流通経路が確立していないことから、仲買人や卸売りも困ってしまい、値が安定しないことがある。「トラフグ」も取り扱い免許が必要になるため、市場職員も資格取得者を増やしているが、今後の変化が見通せないので不安があるとのこと。

久之浜地区の皆さんにとって、身近な漁港でしたが、内部事情や経年の変化はなかなか知ることが出来ない事であったとして、新しい気付きがあったようです。

 

また、「うにの貝焼き」について、原発事故後のトレーサビリティの強化などの事情により、沼ノ内の貝焼き加工場に集約されたとの話を受け、参加者より「貝焼きを作る風景やにおいも価値があったと思う。」との発言があり、大いに賛同する参加者が見られました。

 

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