Activity Report
活動報告令和7年9月16日 今年度最終回となる「久之浜通信~浜の歳時記を通じて~」を開催しました。
今回は、東日本大震災後に大阪から移住されたご夫婦が営む「すえつぎCafe」を会場に、オーナーの岡森綾子さんから「移住の経緯や移住者から見た久之浜、これからやりたいこと」など、ざっくばらんにお話をしていただきました。
1、移住の経緯
祖母の家が久之浜町末続にあり、幼少の頃はよく遊びに来ていた。東日本大震災後、被災地に歌を届けるボランティア活動を続けてきたが、より近いところで活動をしたいという気持ちが強くなり、大阪での仕事の整理や飲食店のノウハウを学ぶなどを進めてきた。最後には、末続駅から通学のしやすい「ふたば未来学園」の開学が後押しとなり、子どもの進学のタイミングで移住の決断に至った。
2,すえつぎCafeの紆余曲折について
過疎化の進む末続、しかも国道から外れた場所で飲食店を始めることについて、祖父の大反対に遭い家の改装が出来なくなったところから始まった。家の改装が出来ないので、止む無く「キッチンカー」での販売という形式で祖父の了承を得たもの、市保健所の方針により「固定店舗」を持たなければキッチンカーでの調理が出来ないこととなった。そこで、庭にキッチンのみのプレハブを置くことだけ祖父に了承を得て、現在の店舗+キッチンカーの形に落ち着いたもの。
紆余曲折あったが、キッチンカーの機動力と広告塔としての力は復興や地元食材の利用など想いを同じくする仲間づくりに不可欠なものとなっていることを考えると、最初に反対してくれた祖父にも感謝している。
3、だれでも食堂の運営について
キッチンカーで双葉郡のイベント出展していると、双葉軍内に移住してきた若者が「何かやってやろう」というPowerがみなぎっていることに気付く。一方で久之浜地区ではおとなしい印象がどうしてもあり、個人的に地域の若者がどんな考え方をしているのか興味があった。一方、市内の「子ども食堂マップ」を見ると、四倉以北が全く空白であることに気付いた。そこで、「だれでも食堂」を主宰して、地域課題の解決に向けた一助になるとともに、若者が考えていることを知ろうと思って開催している。
しかし、現状では料理を提供するのに謀殺されてしまい、なかなかゆっくり話を聞くところまでは行けないのが課題。
4、地元食材の活用について
常磐ものの活用に向け、「アンコウカレー」を開発した。この他にも様々な地元食材を活用したカレーを提供している。今後、さらに地元食材を活用すると共に、遠方の方にも味わっていただけるようレトルトカレーなどの開発も進めているところ。
前向きで明るい岡森さんも「末続は最高です」と即答され、移住について後悔したことは無いとのこと。
最後に、前日まで開催されていた某TV局主催のカレー祭りで1,800食を売り上げたというアンコウカレーを頂きました。アンコウの身がプリプリして美味しかったです。